YUMEちんの使えない用語集



○バルブ(バイク用語)
 エンジンにキャブレターから送られてきたガソリンと空気を通したり、燃焼後の排気ガスをマフラーに出したりする部品。ちなみに4バルブは2バルブに比べてバルブの面積が増えるので高回転時に必要な多い量の吸排気に対応しやすく、DOHCと併用して高回転・高出力向けエンジンによく使用されています。
 ちなみにDOHC4バルブ単気筒エンジンならばバルブは4つですが、DOHC4バルブ4気筒エンジンだとバルブ数は16個。当然、バルブタイミングの調整などは単気筒に比べて大変になります。

○ パワーバンド(バイク用語)
 エンジンの力が最も有効に出る回転数の幅のことです。普通の4ストエンジンではさほど顕著ではありませんが(しかし、やはり違いはあります。特に高性能車は)、2ストエンジンではここに入っているのといないのとでは天と地ほどの差が現れます。
 余談ですが、2ストエンジンのスクーターでは無段変速によるオートマ機能のため、アクセルを全開にすればほぼ自動的にパワーバンドへ入ってしまいます。信号ダッシュのオバサンスクーターがやたらと早いのはこのためです。

○ パンダ(バイク用語)
 白黒パンダとも言います(パンダが白黒なのは当たり前ですが)。ようするに警察のパトカーや白バイの事です。

○ハンドルガード
 オフロード車やビジネス用のバイクのハンドル付近についている樹脂や金属製のカバーのことです。
 オフロード車に取り付けするものはブッシュガードと呼ばれる物もあり、走行中に木の枝や跳ね上がった石などが指に当たらないようにガードしています。また、グリップエンド部分から全体を覆うようにガッチリとカバーするものは転倒の際にクラッチレバーやブレーキレバーが折れたり曲がったりしないようにという役割も負っています。
 ビジネスバイク用のものは障害物などからの防御というよりは、雨や風、寒さなどから手を守り、過酷な気象条件で長時間走行しても困らないようにという目的で作られています。

○ 4ストロークエンジン(バイク用語)
 4スト(エンジン)、4サイクルエンジンとも呼ばれます。エンジン内部の爆発が一回の間に、シリンダー内のピストンが2回上下しエンジン(クランクシャフト)が2回転します。構造は2ストエンジンに比べて複雑で重くなり、2ストエンジンに比べて一回の爆発当りの行程が多い分出力は低めになります。だだし、低回転でも粘るようにパワーが出る上に安定して高回転まで回るため(2ストは一定のラインから急激に回り始める)、素直で扱いやすいエンジン特性を持っています。また、2ストエンジンに比べて燃費・静粛性に優れ、排気ガスがきれいです。
 現在のエンジンの主流となっています(車も4ストエンジンです)。

○ ブレーキ(バイク用語)
 バイクのブレーキには主にディスクブレーキとドラムブレーキ(リーディングトレーリング)の2種類があります。最近の主流はディスクブレーキになってきていますが、まだまだドラムブレーキも多く存在します。
 ディスクブレーキは金属の円形ディスクを油圧を使ってブレーキパッドで挟み込み減速します。利点は放熱性に優れ、ライダーが制動力を微妙なタッチで柔らかく調節できるので結果として大きな制動力を得られる点です。欠点は高価(消耗品の交換も含めて)、重い、構造が複雑な事です。
 ドラムブレーキは丸い密閉された入れ物の内部をブレーキシューを押し付けることによって減速します。利点は安価で軽量、構造が単純な事。欠点はブレーキの利き始めが急でライダーの力加減による微妙な調節が難しい事、連続して長時間高い力をかけ続けると摩擦熱で制動能力が落ちてくる事、万が一水が一定量以上入ってくると制動能力が著しく減少する事などです。現在は主流をディスクブレーキに譲りつつありますが、大きな制動力を必要としない原付などの軽排気量車や、微妙な力加減が余り必要でないリアブレーキなどではまだまだ多く使われています。
 余談ですが、ブレーキの性能を上げる方法ではディスクパッドやブレーキシューを制動能力の高いものに交換するのが一般的です。しかし、何も考えずディスクブレーキのパッドを交換するとブレーキの効きが強くなりすぎて、ディスクブレーキの長所である「タッチを調節できる」点を損ないドラムブレーキのような感触にしてしまう事があります。特にフロントブレーキで起こりやすい事なので、交換時には自分の使用方法や現在の感触、今ブレーキで不満に感じている事などを良く考えてチョイスする必要があります。
 また、タイヤやサスペンションなどを高性能な物に交換したりオーバーホール(または新品へ交換)してもブレーキ性能は上がります。ホンダのベストセラーバイク、スーパーカブでは初期状態のタイヤが性能は悪いかわりに減りが非常に少なく長持ちで「必要最低限の性能をいつまででも維持しつづける」というものであるため、タイヤを良いものに交換したらブレーキが利くようになって(ちなみに加速やコーナーリングも上がる)ビックリという話は良く聞きます。

○ ボアアップ(バイク用語)
 エンジンのシリンダーやピストンなどを大きなものに交換し(あるいは元あるものを加工)排気量を上げるチューンナップのことです。排気量が上がるのでエンジンの馬力も上がりますが、当然耐久力等は低下します。また、周囲の部品(キャブレターやマフラー、冷却関係の部品など)やそのセッティングを変更してバランスを取らないとかえって性能が落ちることもあります。ただし、最も確実に効果を得られ、その効果も高い改造方法でもあります。
 ちなみにDT君はこの加工がされていますが、周囲の部品は基本的に変更されていません。これは別に大幅な性能アップを狙っての改造ではない(50ccのままだと法規上の規制がいっぱいあるからその対策)ためと、ヘタに周囲の部品を交換すると絶対性能が上がっても実際は使いにくく、また騒音を撒き散らす迷惑バイクになってしまうからです。
 余談ですが、ボアアップだけをしても最高速は上がりません(むしろ下がりがちです)。何もしなければ最高速はエンジンの回転数が決めてしまい、ボアアップでは一回転当りの力は上がりますが回転数が変わらないからです。そのため、高回転に対応させるためにカムを交換したり、手軽なところではスプロケットを高速向けに交換して余っている力を最高速へ振り向けたりします。



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